この度はふたば整骨院のお役立ち情報をご覧いただきありがとうございます。
今回は、私たち整骨院の先生であれば全員取得している、「柔道整復師」の歴史についてお話ししたいと思います。
柔道整復師が行う施術は「柔道整復術」と呼ばれ、その起源は千年以上前にさかのぼると言われています。
柔道整復術の直接的な源流は、17世紀はじめに中国からの帰化人により伝えられた拳法と正骨術が、「殺法・活法表裏一体の術」として、日本柔術の一源流となって全国に広まったことにあります。
江戸時代になると、柔術は武士の修行として盛んになり、その中で柔道整復術も同時に発展していきました。
1868年に明治維新が起こると、欧米の医学が日本に入ってきて、柔道整復術は医療の一部として位置づけられるようになりました。
しかし、1874年に「医制」が制定されると、これまで行ってきた「柔道整復術」は医師の独占業務とみなされ、柔道整復師は非合法な存在となりました。
このため、柔道整復師は「接骨師」と改称し、医師の指導の下で活動するようになりました。
1919年には、柔道整復師の公認を求める運動が起こり、1920年に「按摩術営業取締規則」が制定されたことで、柔道整復師は医療従事者として認められるようになりました。
その後、柔道整復師の教育機関が設立され、柔道整復師の資格試験も実施されるようになりました。
現在、柔道整復師は、骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷(肉ばなれ)などの外傷を起因とする、関節の機能障害や筋肉の痛みに対して施術を行う、国家資格を有する医療従事者です。
柔道整復師の役割
柔道整復師は、主に以下の役割を担っています。
- 外傷の応急処置
- 外傷の施術
- 機能障害に対する施術
- 予防保健指導
柔道整復師の行う外傷の施術は、骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷などの症状を、手技や装具療法などの方法で施術するものです。
機能障害に対しての施術は、関節の痛みや筋肉のこりなどの症状を、手技や運動療法などの方法で施術するものです。
また、柔道整復師は、予防保健指導にも力を入れています。
例えば、正しい姿勢や日常生活における習慣的な動作の指導、スポーツ障害の予防指導などを行っています。
柔道整復師の未来
近年、我々柔道整復師の役割は、ますます重要になってきてると感じています。
これは、少子高齢化やスポーツの普及などの社会的な背景によるものです。
高齢化が進んできたことで、筋肉量の低下に伴って筋力や身体機能が低下している状態を表す「サルコペニア」が増えています。
サルコペニアになると、特に抗重力筋(広背筋、腹筋、殿筋群、膝伸筋群)の低下が多くみられることから、イスから立ち上がったり歩いたりすることが困難になります。
また、スポーツの普及により、スポーツ障害の患者も増えています。
柔道整復師は、これらの患者に対して、適切な施術や予防保健指導を行うことで、国民の健康に貢献することができます。
柔道整復師の資格取得
柔道整復師の資格を取得するには、柔道整復師養成施設を卒業し、国家試験に合格する必要があります。
柔道整復師養成施設は、全国に大学と専門学校をあわせて約40校存在しています。それぞれ大学では4年間、専門学校では3年間の教育課程を修了し、柔道初段を取得しなければいけません。
そして国家試験は、毎年1回、3月に実施されます。
近年の国家試験の合格率は、約70%程度となっています。
まとめ
柔道整復師は、千年以上の歴史を持つ日本の伝統医療のひとつです。
現在、柔道整復師は、外傷や機能障害の施術、予防保健指導など、さまざまな役割を担っています。
今後も、柔道整復師の役割はますます重要になっていくと考えられます。
もし、あなたが柔道整復師に興味を持ったなら、ぜひ、柔道整復師養成施設で学び、柔道整復師の資格を取得してみてはいかがでしょうか。
以上、今回は柔道整復師の歴史についてお話ししました。